アーク溶接インライン品質管理システム

Early Observer Bead Sonar
アーリーオブザーバー ビードソナー

溶接時ワークの塑性変形で放出される高周波AEエネルギーを測定。溶接完了直後にデータを出力しインラインでの品質管理を実現します。*特許出願中

Bead Sonar アーク溶接インライン品質管理

いままでアーク溶接品質確認管理は主に外観・破壊検査による2次検査でした。
「Bead Sonar」 は溶接による金属の塑性変形時に放出されるAE波を計測。 溶接の1次現象を監視しワークの溶け込み状態をデータ化 溶接加工と同時に溶け込み状態・溶接品質管理を実現します。

Early Observerの「対象物質別AEセンサ」で鉄・ステンレスの塑性変形を監視

<AEセンサ信号のパラメータ化>

①Amplitude(アンプリチュード=最大振幅)
 AE波形の最大振幅値(OVから最大変位までの電圧)をdB換算
 =亀裂進展/摩擦量と相関関係

②Energy(エネルギー)
 持続時間内におけるAE波形の積分値=摩擦量/き裂面積と相関関係

③ RMS(実効値)
 エッジ処理時間単位毎に取得したAE信号の実効値
 =摩擦係数と相関関係

*エッジ処理時間(MELSECへの送信間隔) 10/20/50/100msで設定可能

*センサの応答速度は 0.1μs Amplitudeパラメータは0.1μsの信号も反映します。 

JCC製 AEアンプ「Early Observer MEL-E」でパラメータ化した塑性変形データを三菱電機製MELSEC iQ-Rシリーズに送信、正常溶接との差異を検知するとアラームを発報します。

Bead Sonar 実証データ

<実験条件>

ワーク 上t=1mm 下 t=2mm 亜鉛メッキ鋼鈑 溶接電流 130A ガス流量15L/分

<テスト内容>

14条件の溶接を行い計測データを比較

左はEnergy総和比較の類似した計測データのテストピース写真です。 Amplitude AverageとEnergy総和の組み合わせ比較で差異を検知 全てのケースの差異を確認しました。

<パラメータの意味>

Amplitude = 10msecごとの変化量の最大値 Energy 塑性変形量と相関関係

Early Observer Bead Sonar 機器構成例

Early Observer MEL-E Type Uno

  • 1軸計測型
  • フェールセーフ機能搭載
  • HPF30、50、 100、 150KHz
  • 全てMELSECからコントロール可
  • MELSEC iQ-R/Q用通信FB付属
  • GOTサンプルデータ付属
  • 専用PC接続ケーブル (OP)で PCでの簡易ロギング可能

FAEN-S150I

(基本仕様)

  • 計測周波数: 60KHz/150KHz ±20%
  • 使用温度:-20°C~80°C
  • 中20×26.5mm (突起部含まず)
  • BNCコネクタ
  • 保護構造IP52F (IP67モデルあり)
  • 耐熱ロボットケーブル使用